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書評のブログ。

【書評】「太公望」(宮城谷昌光)を読んでの感想

はじめに

古代中国の商から周への革命の時代を書いた小説です。
主人公は有名な太公望(本作品では望とされています。)です。

とてもボリュームのある本ですが、ぐいぐいと読み進めることができました。
読む推進力のようなものが滞ることはなかったように思います。

目次

 

キーワード3選

冒険 

物語の冒頭から始まる冒険に気持ちを持っていかれます。
ストーリーがダイナミックに移っていくのは読み進めるのが楽しいです。

望の成長が神秘的な雰囲気を伴って、語られていきます。

最初の辛い境遇からどんどん成長し、強くなっていく様が本当にいいんですね。

人間観

主人公の望を通して観る人間というものも読みどころだと思います。
思慮深い望が手玉にとっていく様は少しこわくもあります。
端的に言えば上手く世を渡っていくのですが、背景にあるものが重いので、凄みが深いんですね。
失敗すれば後がない生き方であり、歴史上の人物が持つ鋭い人間観察の目は面白いものがあります。

歴史

この小説は、歴史上の出来事を丹念に追ったものです。(今さらですが。)
革命が起きる様子が分かります。
歴史から見える国家の有り様、終わっていく様は常に変わらない事なんじゃないかと思えました。
国の転覆の様は歴史上繰り返してきたことですが、古代中国から変わらないんですね。

おわりに

私としては、終わり方が少し意外でした。
もっと盛り上がったところで終わるようにイメージしていたので。
冒険の雰囲気そのままに一気に終わるのかな、と。

歴史が好きな人は楽しめる作品だと思います。
古代中国の雰囲気を想像しながら読むのが楽しいですね。

【書評】「走ることについて語るときに僕の語ること」(村上春樹)を読んでの感想

はじめに

村上春樹さんが、ご自身のランニングの経験を書き綴ったものになります。
練習や、参加したレースについて、また、走ることと小説家としての生活とのかかわりについて書かれています。
一遍ごとのつながりはあまりなく、テーマごとに書かれている印象ですが、走るということが一貫したテーマとなっています。

走ることの良さだけが書かれているというよりは、個人的な所感という感じが強い内容です。
地道にレースに向けて走りこんでいくことの記録であり、走ることを継続してきたことの工夫の思い出が印象に残りました。

読後、走ってみたいという気持ちになりましたね。

目次

キーワード3選

小説を書くことと走ること

小説を書くことと走ることの共通点が書かれています。
村上さんの中で、走ることが重要なものであったことが伝わってきます。
いかに継続していくか、といのがともに重要なのだと書かれていました。

物理的な体を感じながら、小説を書いているということ、そのための材料として、走ることが必要なのだと解釈しました。
小説家の方の感覚までは分かりませんが、体の感覚が思考に影響する感覚は何となく分かります。
頭を使うことを走ることで支えるという感覚が方向性として正しいんじゃないかな、と思いました。

ランニングを始めたきっかけ

村上さんがランニングを始めたきっかけも書かれていました。
小説家として書き続けていく上で、体を健康に保つことがいかに重要であり、そのための方法としてランニングを選んだ経緯が分かります。
質の高い小説を書くために、どのような姿勢で取り組んでいるかが分かる文章になっています。

・続けることと集中力

集中する時間を継続的に持つことの重要性が書かれています。
続けることの重要性とそのための工夫。
大事なことのためには、欠かせないことが痛いほど伝わってきます。

印象に残った文章

'暇を見つけては、せっせとくまなく磨き続けること。'

「走ることについて語るときに僕の語ること」(文春文庫)より引用

何にでも通じる大事なことかと。
走るという、ある意味苦痛を伴うことだからこそ、言葉の重みがあります。

おわりに

走っている時に考えていることは覚えていないことが多いです。
最初は余計な雑事が頭にあるけれども、徐々に消えていきます。

考えられなくなった時に、爽快感のようなものが思い出されます。
走る理由はそれなんじゃないかと思うんですね。

あくまでも個人的な感覚なんですが。

日常から少しの間だけ、切り離される瞬間を持てるという感じかな、と。

走りたくなる本ですし、走ること(または人によっては別のことになるとは思うんですが)を続けることの大切さが伝わってきます。

走ることの良さが伝わってくる本だと思います。

 

【書評】「ラオスにいったい何があるというんですか?」(村上春樹)を読んでの感想

はじめに

村上春樹さんの旅行記がまとまった本です。
旅先は国内から外国まで様々です。

一つ一つが短くまとまっていて、読みやすいですね。

この本のテーマの一つは、再訪と再会だと思います。
一度、住んだ場所を訪れたり、旧知の知り合いと旅をする。
2回目の体験というのが、共感できる部分になるのではないかな、と。
誰しも、同じような経験が見つかるのではないかなと思います。

さらりと読めて、旅の楽しさが味わえる一冊です。

目次

キーワード3選

ボストン

村上さんは野球も好きらしいんですよね。
ボストンについてのエッセイの中では、ボストン・レッドソックスについて書かれています。
チームについての考察というよりは、観戦ガイドのような趣きです。
野球がお好きなのは知っていたのですが、野球場で観戦している姿はあまり想像できなかったので、意外な感じでした。
独特の雰囲気を持つフェンウェイ・パークの楽しそうな雰囲気が伝わってきます。

食べ物についても書かれていて、本当においしそうなんです。
ボストンの楽しみ方として、欠かせないのが食べ物ということで、おすすめの食材なんかが書かれています。

熊本

熊本再訪は、熊本の歴史を中心に描かれています。
夏目漱石の住んだ家や、阿蘇山、うなぎ屋さんなど、熊本の見どころの話題が書かれています。

村上さんの日本国内の紀行文はあまり読んだことがなかったので、興味深かったですね。
落ち着いた雰囲気での旅の文章という感じです。

イタリア

イタリアのトスカナ地方を再訪した旅行記の中で印象に残ったのはワインの話題ですね。
村上さんの文章では、アルコールが欠かせない要素になっていると思うんですが、イタリアのワインを楽しむ姿が書かれています。
田舎でつくられるワインのおいしさが伝わってきます。
ワインを目的に旅するというのも、村上さんらしいなと思いました。

印象に残った文章

'しかし良きことも、それほど好ましくないことも、すべては時間というソフトな包装紙にくるまれ、あなたの意識の引き出しの中に、香り袋とともにしまい込まれている。'「ラオスにいったい何があるというんですか(文春文庫)」より引用

一度住んだ場所がどんなものかというものを表現した文章です。
本当にそうだな、と感じる一文です。

おわりに

「遠い太鼓」、「やがて哀しき外国語」といった本で書かれている国への再訪が多いので、合わせて読むとより楽しいかもしれません。
初めて見たものを書いたエッセイと、しばらく経ってから感じたことにはやはり違いがあると思います。
落ち着いて味わっているという感じが伝わってくるというか。

多彩な国、地域の旅が載っているので、楽しい一冊だと思います。

 

【書評】「ポートレイト・イン・ジャズ」(村上春樹・和田誠)を読んでの感想


はじめに

有名なジャズミュージシャンについて村上春樹さんによって書かれた本です。
和田誠さんの絵と文章が一緒に載っています。
村上さんのジャズへの造詣の深さに本当に驚かされます。
ミュージシャンの紹介という側面も当然ありますが、村上さんの感じたことが詰まった文章になっています。

目次

 

キーワード3選

ジャズを聴きたくなる

この本を読んで、第一の感想はジャズを聴きたくなるというものです。
ジャズに詳しくはないのですが、少し聴いてみたいというときに手にとりました。
ミュージシャンの魅力がたっぷりと詰まっているんですね。
そして、この本だけでは、音楽を聴くことができない。つまり、魅力の大部分を知ることができないんです。
1人1人のエピソードを読むたびに、その人の音楽を聴いてみたくなったことを覚えています。

絵が魅力的である

和田誠さんの絵がそれぞれのミュージシャンの文章についています。
絵の魅力が加わって本の力を何倍にもしています。
姿を知らないミュージシャンも多かったのですが、イメージがこの絵からできていました。

とくに良いなと思ったのは次の4人の絵です。

文章と音楽の違い

当然のことなのですが、文章と音楽は違うんですね。
実際に聴いてみての印象が一致するとは限らないのは当然のことだと思います。
何曲か聴いてみて、印象が変わったこともあります。
文章と音楽の違いを感じる経験ができるのもこの本の魅力だと思います。

とくに聴きたくなったミュージシャン

モダン・ジャズ・カルテット

グループということで、目をひかれましたね。
他のミュージシャンはやはり一人ずつ紹介されているので。
グループの名前もいいな、と。

ファッションの洗練された様が伝わってきます。
メッセージを強く持っている印象を村上さんの文章から感じられ、是非聴きたくなりました。

グレン・ミラー

人気の絶頂の時期に第二次世界大戦に空軍の少佐として従軍し、亡くなってしまう。
その生涯に圧倒されました。
映画の題材になっていることも本書からから知りました。
ジャズミュージシャンの持っているエピソードは皆圧倒されるようなものばかりなのですが、その中でも格別なものだな、と。

あまり録音は残っていないようですが、是非聴きたいなと思ったミュージシャンでした。

デューク・エリントンオスカー・ピーターソン

2人が一緒に書かれているわけではないのですが、各人ともに力強さを持った演奏家という印象を受けました。
パワーのあるジャズの演奏というものがはっきりとイメージできず、知りたいと思ったのを覚えています。
2人ともピアニストであることも興味深かったですね。

チェット・ベイカー

青春という言葉を中心に置いた文章が印象的でした。
小説の中の1節のような終わり方もいいんですね。
ジャズミュージシャンにうっすらと持っていたイメージ、充実した時期の短さを感じさせられ、聴いてみたくなったのだと思います。

実際聴いて、しっくりときたミュージシャンでもありました。
なんとなく聴きたくなるんですね。

印象に残った文章

'楽曲解説ではなく、ジャズを聴く気分やジャズが持っている力をこんなに的確に文章にできる人を、ほかに知らない。'

「ポートレイト・イン・ジャズ」(新潮文庫)より引用

あとがきに書かれた和田誠さんの文章です。
この本の魅力を伝える文章として、これ以上のものはないと思います。

おわりに

ジャズに興味がある人におすすめの一冊です。
深く知っていくきっかけになる本ではないでしょうか。

ジャズミュージシャンのエピソードは多彩で、その魅力を伝える本はほかにもあります。
興味のある方は、そちらの本を読んでみても楽しめるかもしれません。

ぜひ、手にとってみていただきたいですね。

【書評】「たった一人のオリンピック(スローカーブを、もう一球)」(山際淳司)を読んでの感想

はじめに

山際淳司さんが書かれたスポーツノンフィクションの作品です。
モスクワオリンピックを目指していたボートの選手について書かれたものです。

目次

キーワード3選

本作品の主人公である津田真男さんは、23歳でボート競技を始めます。
そこからオリンピックを目指すというのは本当に信じられないことなのですが、目標に向けて邁進していく姿が描かれます。
背後にあったものは、欲であったのだと思います。
オリンピックに出たい、金メダルをとりたい、自分というものを世の中に知らしめたいといったシンプルな欲です。
20代後半を競技中心とし、生活も苦しい。
苦しさを跳ね除け、目標に進む姿には、圧倒されます。

対極

モスクワオリンピックに日本は参加しませんでした。
津田さんはボート選手としてオリンピックに参加することが叶わなかったのです。
時代に翻弄されたと言えます。

華やかな舞台にあがることなく、スポーツの世界から去っていきます。
オリンピックで注目された選手や脚光を浴びたプロスポーツの選手とは対極の存在だと思います。
スポーツノンフィクションを読もうと思うときに目にするのは注目を浴びている選手であることがほとんどです。
その対極にある選手の姿をとりあげているというところがこの作品の凄みになっていると思います。

書く技術

津田さんは、1人でトレーニングをすることを決めて、進んでいきます。
大学や、実業団といった組織に属することなく、コーチにも教えを受けません。
組織に属さないが故に、合理的に競技を突き止めていきます。

山際さんが津田さんを取材の対象とし、深く掘り下げてノンフィクションを書いたということに驚きました。
華やかなスポーツの舞台を中心とはせず、1人で突き進む人間に着目したのは何故だったのかということが疑問でした。

読後、素晴らしいノンフィクションを書く技術というものとはこういうことかと噛みしめるような思いになりましたね。

印象に残った文章

自分のため、ただそれだけです。

スローカーブを、もう一球」(角川文庫)より引用

全てはこの言葉の集約されると思います。
納得できたように思うんですね。
辛いことも、孤独も、努力も。

この1文からは清々しさを感じることができました。

おわりに

スローカーブを、もう一球」という本には、有名な江夏の21球もはいっています。
プロ野球の日本シリーズはスポーツで最も人の目を集める舞台の一つです。
その対極とも言える場所で競技に打ち込み、進んでいく選手についての作品が入っているということに、山際さんという書き手の仕事の深さを感じました。

スポーツノンフィクションが好きな方には、是非読んで頂きたい1冊です。

【書評】「遠い太鼓」(村上春樹)を読んでの感想

はじめに

村上春樹さんが1980年代後半にヨーロッパに滞在していた時に書かれた旅行記です。
当時書いていた小説として、「ノルウェイの森」、「ダンス・ダンス・ダンス」が出てきます。
小説を書いていた時期の心境を知ると、やっぱり読んでみたくなりますね。
ヨーロッパで住む場所を変えながら、小説を書かれたということに驚きました。

この次にアメリカで過ごした時期に書かれたエッセイも読んだことあったので、こちらの方が異国に対しての新鮮な気持ちが伝わってきました。

30年以上前の話なので、時代の違いも随所から感じられます。
スマホもないし、ワープロがあったとはいえ、小説を手書きで書いている場面もありました。
日本社会も今とは違った雰囲気であったことが伝わってきます。

目次

キーワード3選

ギリシャとイタリア

生活の拠点としていたギリシャとイタリアという二つの国で感じたことが対照的に描かれています。
同じヨーロッパですが、歴史、社会、国民性の違いが伝わってきます。
特にイタリアで生活する大変さは強烈でした。
住む場所を変えながら、生活をしているのですが、都度起きる事件からそれぞれの特徴が浮き彫りになります。
どちらも観光が有名な国という印象を持っていたのですが、明らかに違うなと思いました。
1980年の後半ですから、今はまた違うのかもしれません。
歴史的な部分も含めて興味深く読めました。

旅と生活

旅をしている時間と生活をしている時間が同居しているんですね。
移動を中心にして出会ったことを味わっているのが、旅。
日々の繰り返しの中で過ごしているのが生活。生活はやはり、文筆業が中心になっています。
外国で過ごすと一口に言っても、旅と生活では違いがあるのだな、と思いました。
ただ、長く過ごすのではなく、生活を営むことは難しそうですね。
イタリアで長く過ごした後に、オーストリアやスイスに旅行するお話があるのですが、
生活から旅に切り替わっている感じが伝わってきました。
異国で過ごしながら、生活と旅は気持ちの上でここまで違うのだな、と感じしました。

日本と外国

時々、日本に帰国していたことが書かれています。
やはり住みやすさが違うことが伝わってきます。
表現は控えめであると思いますが、実感が実にこもっているな、と。

おわりに

ヨーロッパ、特にイタリアに興味がある人は楽しめると思います。
村上春樹さんの小説を読む前に読むと、小説をもっと楽しめるかもしれません。
村上さんのエッセイは、他の旅行以外のものも楽しく読めるので、読んでみてほしいです。

長い旅行記なのですが、思ったよりもさらっと読めました。
文章の読みやすさもありますし、事件が数多く起きていたので、飽きさせないんですね。

今と違うことが興味深く読めたのかもしれないと思います。
今の便利さは確実にない時代の旅の記録ということを感じさせられました。

【書評】「やがて哀しき外国語」(村上春樹)を読んでの感想

はじめに

村上春樹さんがアメリカに滞在されていた時期にかかれたエッセイを集めた本です。
1990年頃のアメリカの話になります。

村上春樹さんのエッセイの中でも、海外での暮らしのエッセイはより楽しめるものになっていると思います。
気軽に読めて、当時の文化的な背景も垣間見れるんですね。
だいぶ昔の話という感じもしますが、アメリカという国を村上さんの視点から感じられるのも興味深いです。

ボリュームも多くはなく、少し空いた時間に読むエッセイとしては最適だと思います。

目次

キーワード4選

ジャズ

ジャズについて書かれた一節があります。
村上さんはジャズを含めた音楽についての本を書いていて、音楽への造詣が深い方だと思います。
音楽についての意識の変化についても書かれていて非常に面白かったです。
レコードについても書かれています。
当時はCDへの切り替わりの時期だったんだなあと。

蛇足ですが、この本に限らず、村上さんのジャズについての文章を読むとジャズを聴きたくなるんじゃないかなと思います。

ランニング

ランニングも村上さんのエッセイにはよく登場します。(こちらも本になっていたりしますね。)
当時のアメリカのランニング事情なんかも分かります。
外国でランニングをする機会は滅多にないと思うので、何だか勉強になるなという感じでした。

大学

村上さんは、プリンストン大学で学生に日本文学を教えながら、生活をしているんですね。大学の中のお話も書かれています。
ある意味では、閉じられた社会の中の話ということなんでしょうか、独特なんだなと思いました。
他のエッセイにはない視点になっていて、この本の味わいを決定づけている部分なんじゃないかと個人的には思います。

文学

村上春樹さんが捉える文学観のようなものも随所で読むことができます。
大学で教えたり、アメリカ人作家との交流のエピソードの中に出てくるんですね。
村上さんの小説を読んだ方は、きっとこの部分に読み応えを感じるのではないかなと思います。

印象に残った文章

でも四十を越して、この先どれくらいの有効年月が自分のために残されているかというところがそろそろ気になってくると、スペイン語トルコ語の動詞活用をやみくもに覚えたりするよりは、自分にとってもっと切実に必要な作業があるのではないかという気持ちが先にたってくる。

「やがて哀しき外国語」(講談社文庫)より引用

外国語を覚えることに対して感じたことについて村上さんが書かれた箇所になります。
年齢によって、残された時間によって、何を優先したいのかということが表れてきます。
外国で長く暮らし、外国語の習得に時間を費やしてきた村上さんの言葉だからこそ、重みがあります。

おわりに

異国の中での暮らしを肩の力が抜けた感じで読ませてくれる本です。
移動がメインで落ち着かない旅ではなく、地に足の着いた生活のエッセイという感じがします。
ヨーロッパでの生活を書かれた「遠い太鼓」というエッセイもありますが、こちらの方が冷静に書かれているように思えます。
分析的な感じもしますね。

30年以上前のことですから、身近という言葉は似合わない。
でも、すごく遠いお話という感じはしませんでした。
自分の年齢もあるとは思います。

異国の生活のエッセイも多くあるとは思いますが、楽な気持ちで読める、おすすめしたい本です。