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書評のブログ。

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】「海苔巻きの端っこ(父の詫び状)」(向田邦子)を読んでの感想

はじめに 本作品は、少し変わった視点からの食べ物についてのエッセイです。パンの耳のような食べ物のメインではないところが好きということについて書かれています。向田さんの手にかかると、一緒に様々な思い出が描かれます。すごく自然ですっと読める内容…

【書評】「夢見た空(像が空をⅡ 不思議の果実)」(沢木耕太郎)を読んでの感想

はじめに 本作品は、1984年のロサンゼルスオリンピックについて書かれたものです。当時は冷戦下で、社会情勢も合わせて描かれています。冷戦であったことを鮮明に表しているのは、東側諸国のボイコットです。沢木さんは、不参加を決めたソ連の首都モスクワ、…

【書評】「王であれ、道化であれ(王の闇)」(沢木耕太郎)を読んでの感想

はじめに 本作品は、モハメド・アリとジョー・フレイジャーについて書かれたものです。モハメド・アリはレオン・スピンクスとのタイトルマッチに挑戦者として、臨もうとしています。(1978年9月)かつてヘビー級の王座を争ったジョー・フレイジャーがその時…

【書評】「クレイになれなかった男(敗れざる者たち)」(沢木耕太郎)を読んでの感想

はじめに 沢木さんが20代の頃に書かれたボクシングに関するノンフィクション作品です。ボクシングの歴史と裏側、そして魅力を伝える1篇となっています。同時に、沢木さんのボクシング観も読み取れます。 この作品は、カシアス内藤さんの韓国での試合を取材し…

【書評】「記憶と資料(像が空をⅢ 勉強はそれからだ)」(沢木耕太郎)を読んでの感想

はじめに ノンフィクションについての考察が書かれた1篇です。「少年少女のためのノンフィクション論」と副題がついており、若い人に呼びかける形式で書かれています。まだノンフィクションを読んだことのない人への読書案内といった雰囲気もあると思います…

【書評】「インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針」を読んでの感想

はじめに ソフトウェア開発者向けの心理学の本です。アプリケーションの画面のデザインの際に活かせる情報が書かれています。サンプルの画像もアプリケーションの画面が多かったですね。 目次 はじめに 目次 全体の感想 キーワード3選 情報を少なくすること …

【書評】「持てる者と持たざる者と(象が空をⅡ 不思議の果実)」(沢木耕太郎)を読んでの感想

はじめに この1篇は、競輪の新人選手向けの講演を文章化した形となっています。語りかける様な文章なんですね。講演の内容を読めるというのは、貴重なのではないかなと思います。エッセイ集の中で文体が急に変わって、驚いた思い出があります。少し、異色な1…

【書評】「自己の再生という幻想(象が空をⅡ 不思議の果実)」(沢木耕太郎)を読んでの感想

はじめに この1篇は、沢木耕太郎さんが映画を観て書かれたエッセイとなっています。沢木さんは、映画の評論も多く書かれています。個人的にはこの1篇はそれらよりも少しライトなものになっていると思います。ただし、内容が軽いという意味ではありません。映…

【書評】「ノンデザイナーズ・デザインブック」を読んでの感想

はじめに デザイナーではない人に向けて書かれたデザインの本です。 デザインとは縁遠いと思っていたのですが、少し学んでみようと手に取ってみました。仕事で資料を作成するのに非常に役に立つ内容でした。 目次 はじめに 目次 全体の感想 キーワード2選 1.…