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書評のブログ。

宮城谷昌光

【書評】「太公望」(宮城谷昌光)を読んでの感想

はじめに 古代中国の商から周への革命の時代を書いた小説です。主人公は有名な太公望(本作品では望とされています。)です。 とてもボリュームのある本ですが、ぐいぐいと読み進めることができました。読む推進力のようなものが滞ることはなかったように思…

【書評】「逃げる(長城のかげ)」(宮城谷昌光)を読んでの感想

はじめに 劉邦と項羽の戦いのクライマックスの部分が描かれた作品です。描かれるのは、表ではなく、裏。項羽の姿が中心ではなく、項羽の配下の武将、季布の物語になっています。 目次 はじめに 目次 キーワード3選 逃げることについての深い洞察を感じる 劉…

【書評】「皇甫嵩(三国志名臣列伝 後漢篇)」(宮城谷昌光)を読んでの感想

はじめに 皇甫嵩という人物については、この作品を読むまでは知りませんでした。三国志に登場する人物であるというくらいの知識で読み始めました。 余談になりますが、皇甫嵩の名前を単語変換で1回で変換できました。内容とは関係ないですが、どれくらい有名…

【書評】「何進(三国志名臣列伝 後漢篇)」(宮城谷昌光)を読んでの感想

はじめに 中国の漢(後漢)の時代の人物について書かれた短編です。主人公である何進は、元は肉屋の倅であったのですが、妹が皇后となったことにより、宮中にはいり、将軍にまでなります。理解しがたい出世の話です。何進は宮中で能力を発揮し、やがて始まる…

【書評】「長城のかげ(長城のかげ)」(宮城谷昌光)を読んでの感想

はじめに 宮城谷昌光さんの短編集の中の作品です。漢を興し、皇帝となった劉邦の幼なじみの男を主人公にした一遍です。 劉邦のストーリーは有名ですが、盧綰という人物に関しては、詳しく知りませんでした。生まれた時から、劉邦と一緒に過ごしてきた人生は…