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書評のブログ。

【書評】「How to Design いちばん面白いデザインの教科書」(カイシ トモヤ)を読んでの感想


はじめに

私はデザインを専門にはしていないのですが、Webデザインやアプリケーションの画面設計の参考にしたくて、
デザインを知ろうとしていました。
入門書の次に読む本という情報があったので、本書を選んだ記憶があります。
読んでみて、デザインについて体系を初心者ながら把握することができ、視野が広がりました。

目次

全体の感想

体系的にデザインについて学べる本でした。
本書の次は、各分野の専門書を読むのが、デザインの学び方なのかなと思います。
私は、デザインを専門にしているわけではないので、この先には踏み込めていませんが。
本書の内容が、Webデザインやアプリケーションの画面のデザインに直接活かせるというよりは、
デザインの基礎を学び、応用できるようになるという感じですね。

キーワード3選

本書から、実践しようと思った事項3点は以下のとおりです。

1.円や正多角形は注意を特にひきつけることを意識する(造形)

円(正円)を意識するようにしています。
以前は、正直言って全く意識していませんでした。
この一つを意識するだけで、デザインについて深く考える一歩になるよう気がしました。

2.フォントのイメージをとらえて、選ぶ(文字と書体)

文字はアプリケーションの画面上、ほぼなくてはならないものと思います。
使用するフォントに無頓着では、意図したデザインにはなりません。
フォントから人間が持つイメージを理解するようにして、選ぶ。
このことを意識したいなと思いました。

3.サムネイル(小さな手書きの絵といった意味の下書き)を書く(レイアウト)

あまりサムネイルを書くことはしてこなかったです。
今後は書こうと思いました。
確かに、書いてみることで分かることは多いですね。

印象に残った文章

...デザイナーは演出家のような立場にあり、...

> 「How to Design いちばん面白いデザインの教科書」(エムディエヌコーポレーション )より引用

デザインするということは、各要素を最適にする演出を考えるということなのだな、と解釈しました。
要素の関係性の定義という言葉もありましたが、要素をどう配置していくか、どう伝えるかということを意識するようになりました。
アプリケーションだと、見やすさや操作のしやすさにつながるデザインが優先されることが多いので、そのための演出ということになるな、と思っています。

おわりに

本書は、デザインの基礎的な理論が細かくかかれている本です。
タイトル通り、教科書という雰囲気の内容でした。
デザインのためのアプリケーションの使い方や、写真、印刷の知識なども書かれています。
私はアプリケーション開発で使える知識ということを目的に読んでたのですが、
やはりデザインを専門に学ばれる方向けの本なのだなと思いました。
もっと詳しい内容の本はあると思いますが、私には求めていたレベル感であったと思っています。

余談ですが、私はこの本の読後は、デザインの方面を掘り下げていくよりも、
アプリケーション開発で有用なデザイン知識を求める方にシフトしていきました。
デザインについての知識の体系を掴めたのは、よい学びであったと思いますし、視野が広がりました。

どんな分野を専門にされている方でも、一度読んでみると気づきがあるのではないかなと思う本でした。