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【書評】「「食らわんか」(夜中の薔薇)」(向田邦子)を読んでの感想

はじめに

「食らわんか」は向田邦子さんの「夜中の薔薇」という本に所収されている1篇です。
向田邦子さんは、有名な放送作家だった方ですね。
小説やエッセイ集も多く出版されていて、「夜中の薔薇」もその一冊となっています。
「父の詫び状」を読んで、向田さんのエッセイが好きになり、続けて読んだ本でした。

目次

全体の感想

「食らわんか」は向田さんのおすすめのレシピ集のような一篇です。
つくって食べてみたくなる。そんな料理ばかりです。
日本の料理が多く、うっすらと味がイメージできるのではないかと思います。
食べ物のエッセイが好きな人にはおすすめの一編です。

キーワード3選

キーワードは以下の3点になると思います。

  1. くらわんか
  2. 海苔弁
  3. 豚鍋

1.くらわんか

この一篇のタイトルです。
どうしてこのタイトルになったのか?
その理由がきちんと書かれていますし、数々の料理のレシピが出てくる展開ともしっかりつながっています。
詳細はぜひ、読んでみて欲しいなと。

2.海苔弁

向田さんの海苔弁は本当においしそうです。
他のエッセイでも食べ物が出てくることがあるのですが、
次の3つは向田さんの中で特別な位置にあるのではないかと思っています。

  • ごはん
  • 海苔
  • お醤油

この3つが入ってくる海苔弁ですから、間違いないなと。
さらには、おかずも入ってきます。
お弁当の描写が本当に美味しそうなんです。

3.豚鍋

豚肉とほうれん草を使った鍋料理のレシピが出てきます。
こちらも美味しそうですし、何より手軽な料理となっています。
一番、作って食べたくなった料理ということで、キーワードとして挙げてみました。

印象に残った文章

醤油と酒にしょうがのせん切りをびっくりするくらい入れて、カラリと煮上げる。

> 「夜中の薔薇」(講談社)より

肉の生姜煮の調理法です。味がぱっと頭に広がるような描写だと思います。

こんな表現がたくさん出てきます。

おわりに

「夜中の薔薇」には「食らわんか」以外にも以下のような魅力的なエッセイが収録されています。

  • わさび
  • 海苔と卵と朝めし
  • 残った醤油
  • 楽しむ酒
  • ベルギーぼんやり旅行

(他にもたくさんあります。)

個人的には、食べ物に関するエッセイが印象に残るエッセイ集かなと思います。
ぜひ、向田さんの食べ物のエッセイにご興味がある方は読んでみてください。

 


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