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書評のブログ。

【書評】「インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針」を読んでの感想

はじめに

ソフトウェア開発者向けの心理学の本です。
アプリケーションの画面のデザインの際に活かせる情報が書かれています。
サンプルの画像もアプリケーションの画面が多かったですね。

目次

全体の感想

実際に画面のデザインの際にすぐにつかえそうなものから、抽象的で応用にはひと工夫が必要なものもありました。

各項目が短いページ(1-5ページ程)にまとめられていて、読みやすい本です。
テーマごとにまとめれていますが、どの項目から読んでも大丈夫な構成になっています。
短い時間でも項目1つを読むといった使い方も可能です。

キーワード3選

私が参考にしたいなと思ったのは、以下の3点です。

  • 情報を少なくすること
  • 赤と青を一緒に使うことは避けること
  • 注意力の持続時間は10分が限度であること

情報を少なくすること

脳が一度に処理できる情報はわずかだそうです。
確かに、情報量が多くて理解に苦しむことは多い。
情報を絞ることも大切ですが、必要な情報を段階的に表示することで、
ユーザーが情報を理解できなくなることを避けることができます。
階層的に情報を整理して、一度に表示する情報の量を少なくすることは実践したい工夫です。
一つの画面の前でユーザーが考える時間を作るくらいなら、画面を増やして情報を少しずつ表示するようにするのがよいようです。

赤と青を一緒に使うことは避けること

この組み合わせは刺激が強すぎます。
実際に、本書の例を見て、目がチカチカしました。
これがアプリケーションの画面だとしたら、使いたくないと思います。
忘れないようにします。

注意力の持続時間は10分が限度であること

会議が例に挙げられていました。
自分の報告の時間が10分を超えるような場合には、参加者の注意力が下がるということを認識しておく必要があります。
上手く休憩を入れるなどの工夫が必要だと思います。
可能な限り、報告は10分以内にまとめることが大切ですね。
仕事も10分を目安に小休憩をして、注意力の回復を図りたいと思いました。

おわりに

各項目は、システムの設計の観点からまとめられているので、プログラマーの人にはおすすめです。
人間がどう決断するのか、記憶の特徴についても書かれていて、心理学の本としても面白いと思います。
心理学とデザインはつながっているということを認識しました。
世の中の有名なアプリケーションや、Webサービスにはこういった知見が使われているのだと思います。