はじめに
本作品は、少し変わった視点からの食べ物についてのエッセイです。
パンの耳のような食べ物のメインではないところが好きということについて書かれています。
向田さんの手にかかると、一緒に様々な思い出が描かれます。
すごく自然ですっと読める内容になっています。
目次
全体の感想
印象に残ったのは以下の2つの思い出です。
- 遠足の思い出
- 広い部屋での食事の思い出
遠足は、友人との思い出です。
お弁当の海苔巻きと友人の生活、姿が上手く合わさって書かれているんです。
広い部屋の思い出は、勘違いが発端のお話なんですが、ふっと笑ってしまうエピソードです。
キーワード3選
羊羹、かまぼこ、伊達巻の両端
本作品のテーマに沿った、好きな食べ物の例として挙げられたものです。
全部、分かるなあと思いました。
共感できる人もいるんじゃないかと思うんですが…
鮭カンの骨
こちらも、好きな食べ物の例なんですが、これが一番納得感がありました。
ここに着目するの、すごいなと思った1品です。
隅っこ
食べ物から離れて、エッセイが展開していく中で、隅っこというものについて書かれるんです。
落ち着く場所について、語られます。
食事、作品を書くとき、著名な作家の部屋。話題は自然に流れています。
向田さんならではの語り口が心地良いんです。
印象に残った文章
不意に胸の奥が白湯でも飲んだように温かくなった。
> 「父の詫び状」(文春文庫)より引用
テーマとはあまり直結はしないんですが、この表現が印象に残りました。
好きな食べ物が発端で思い出を辿って行った先にあったものということになります。
心が温かくなるような思い出を手にとって、エッセイとして編み込んであるところが、良いんだと思います。
おわりに
最後も歯切れよく終わるんです。
向田さんらしいエッセイだと思いました。
きっと、この共感できる人がいると思います。
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