Book Review Storage

書評のブログ。

【書評】「記念写真(父の詫び状)」(向田邦子)を読んでの感想

はじめに

本作品は、記念写真にまつわるエッセイです。
向田さんの家族や、子供時代、学生時代の思い出が次々に描かれます。

目次

全体の感想

一読後の印象としては、親しみやすい1篇でした。
記念写真は誰でも撮ったことがあるからではないかと思います。
向田さんの時代とは異なるんですが、自分の思い出も頭に浮かんできます。
そこが楽しく、親しみを生むんだと思います。
写真の思い出が、人との思い出に着地していくんです。その読み味が心地いいんですね。

キーワード3選

笑顔

写真を撮るときに笑うのは難しいという内容です。
確かにその通りですし、武田鉄矢さんが撮影の際に同僚を笑わしていたエピソードも楽しいですね。

お祖父さん

向田さんのお祖父さんの思い出は、親しみがわいていいなと思うんですね。
本編の中のエピソードも微笑ましいです。

恩師

学生時代の先生と撮った記念写真の思い出もあります。
家族とも友人とも違った距離感の記念写真ですね。
再会した際のエピソードも味わい深いです。

印象に残った文章

...私と一緒に写した写真は一枚もない。

> 「父の詫び状」(文春文庫)より引用

写真のエッセイの中で、取らなかった思い出に触れています。
撮っておけばよかったと思うのも写真の思い出のひとつだとおもいます。
共感できる人もいそうだなと思いました。

おわりに

さらりと読める1篇です。
笑えるエピソードと写真から思い出される情景がとても良いバランスで描かれています。
少し空いた時間に読むのに最適な作品だと思います。

 

▶ よろしければ、こちらも...

 

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

 

【書評】『共感できる人がきっといる1編。』「海苔巻きの端っこ(父の詫び状)」(向田邦子)を読んでの感想

はじめに

本作品は、少し変わった視点からの食べ物についてのエッセイです。
パンの耳のような食べ物のメインではないところが好きということについて書かれています。
向田さんの手にかかると、一緒に様々な思い出が描かれます。
すごく自然ですっと読める内容になっています。

目次

全体の感想

印象に残ったのは以下の2つの思い出です。

  • 遠足の思い出
  • 広い部屋での食事の思い出

遠足は、友人との思い出です。
お弁当の海苔巻きと友人の生活、姿が上手く合わさって書かれているんです。

広い部屋の思い出は、勘違いが発端のお話なんですが、ふっと笑ってしまうエピソードです。

キーワード3選

羊羹、かまぼこ、伊達巻の両端

本作品のテーマに沿った、好きな食べ物の例として挙げられたものです。
全部、分かるなあと思いました。
共感できる人もいるんじゃないかと思うんですが…

鮭カンの骨

こちらも、好きな食べ物の例なんですが、これが一番納得感がありました。
ここに着目するの、すごいなと思った1品です。

隅っこ

食べ物から離れて、エッセイが展開していく中で、隅っこというものについて書かれるんです。
落ち着く場所について、語られます。
食事、作品を書くとき、著名な作家の部屋。話題は自然に流れています。
向田さんならではの語り口が心地良いんです。

印象に残った文章

不意に胸の奥が白湯でも飲んだように温かくなった。

> 「父の詫び状」(文春文庫)より引用

テーマとはあまり直結はしないんですが、この表現が印象に残りました。
好きな食べ物が発端で思い出を辿って行った先にあったものということになります。
心が温かくなるような思い出を手にとって、エッセイとして編み込んであるところが、良いんだと思います。

おわりに

最後も歯切れよく終わるんです。
向田さんらしいエッセイだと思いました。
きっと、この共感できる人がいると思います。

 

▶  よろしければ、こちらも...

 

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

 

【書評】「夢見た空(像が空をⅡ 不思議の果実)」(沢木耕太郎)を読んでの感想

はじめに

本作品は、1984年のロサンゼルスオリンピックについて書かれたものです。
当時は冷戦下で、社会情勢も合わせて描かれています。
冷戦であったことを鮮明に表しているのは、東側諸国のボイコットです。
沢木さんは、不参加を決めたソ連の首都モスクワ、東ドイツの首都東ベルリンを経由してアメリカに向かうんですね。
東側の社会の実情とアメリカで開催された世界的なイベントであるオリンピックの対比が読みどころだと思います。

実力者がいた東側諸国のボイコットはオリンピックにどのように影響を与えたのか。
充分に盛り上がったのか。
何か足りないものはなかったのか。

1984年のオリンピックがどのようなものだったのかが、主題となっています。

目次

全体の感想

東側社会の実情の一面を描いた前半と、アメリカでのオリンピックを取材した後半で印象は変わります。
対比がそれぞれを際立たせていて、特にアメリカ社会の勢いが印象に残ると思います。
アメリカはとにかく豊かで、当時の最先端のテクノロジーでオリンピックを運営しているんですね。
東側とは全く異なる社会であったことが伝わってきます。
一方で、街を出歩くにも危険が付きまとったりするアメリカの現実も書かれています。
西の豊かさの翳り、東の社会の実情が書かれているように思いました。

キーワード3選

カール・ルイス

沢木さんのカール・ルイス観ともいうものが書かれているんですね。
興味深いなと思い、読みました。
本作品の中では際立った箇所とも思えました。

冷戦

冷戦の中のオリンピックであることが最大のテーマとなっています。
東西の対立が社会の動きに影響を逐一与えていたことが分かる作品です。
沢木さんが旅することで体感したことが伝わってきます。

オリンピック

1980年のモスクワオリンピックでは、西側諸国がボイコットをしていることも重要な要素です。
1984年に東側がボイコットしたのは、モスクワオリンピックへの報復であったんですね。
オリンピックの意義についてもストレートに考えさせる作品だと思いました。

印象に残った文章

俺もあそこに行けたのだ。

> 「像が空をⅡ 不思議の果実」より引用

東ベルリンで沢木さんが感じたこととして書かれた文章です。
実感がこもっている一文です。
当時、東側から西側を見た時に感じる思いだったのではないかと思います。

おわりに

スポーツと政治が深く関連して、開催された内容に影響を与えるケースは多くあったと思います。
このような歴史に興味がある方向けの作品であると思います。
1984年のオリンピックが歴史的にみて、どのようなものであったのか考えさせられました。

社会情勢をテーマに含ませ、取材されたことが伝わってくる本作品ですが、同時にスポーツが持っている魅力には抗えないということも伝わってきました。
最高の舞台で力を放とうとするアスリートの姿は非常に印象的なんですね。
次回のオリンピックである、ソウルオリンピックについて書かれた箇所からは希望のようなものを感じました。

スポーツをより広い枠組みで捉えた作品であると思います。

【書評】「王であれ、道化であれ(王の闇)」(沢木耕太郎)を読んでの感想

はじめに

本作品は、モハメド・アリジョー・フレイジャーについて書かれたものです。
モハメド・アリはレオン・スピンクスとのタイトルマッチに挑戦者として、臨もうとしています。(1978年9月)
かつてヘビー級の王座を争ったジョー・フレイジャーがその時にどのような状況にあったのかというのが、1つのテーマとなっています。
チャンピオンの座に昇りつめた二人の人生から、ボクシングの本質が描き出されている作品です。

また、二人のボクサーの人生も読みどころですが、同時にボクシングを通して当時のアメリカ社会も興味を惹かれる描写となっています。
ぜひ、この部分もじっくり読んでいただきたいです。

目次

全体の感想

ボクシングの、とりわけヘビー級のボクシングの歴史に興味がある人にはぜひ、読んでいただきたい作品であると思いました。
モハメド・アリという不世出のボクサーとそのライバル達のエピソードを楽しむことができるからです。
有名なタイトル・マッチを沢木さんのボクシング観を通して読めるのは、本当に素晴らしいことだと思うんです。

タイトル・マッチだけでなく、ジョー・フレイジャーにインタビューに行く沢木さんの姿も描かれています。
タイトルを失ったジョー・フレイジャーに何を尋ねるのか。沢木さんのジョー・フレイジャーの捉え方は非常に興味深く、読んでいてどんどん引き込まれました。

キーワード3選

牡蠣

沢木さんが、生牡蠣をオイスターバーで食べるシーンがあります。
テーマとは直接関係はないのですが、伏線と言えなくはない描写となっています。
アメリカの雰囲気、沢木さんのアメリカの捉え方、社会の雰囲気が伝わってくる箇所だと思います。
おそらく、一読すると、印象に残るところではないでしょうか。

音楽

音楽がこの作品には多く出てきます。
音楽の描写によって、アメリカの社会の雰囲気、ジョー・フレイジャーの悲哀が際立つんですね。
本作品のイメージを決めている要素だと思います。

インタビュー

沢木さんがジョー・フレイジャーにインタビューをするというのが骨子なんです。
インタビューとはどういったものなのか、ということも書かれています。
取材の本質も読める作品なんだと思います。

印象に残った文章

'私は机の引き出しの小銭までさらって安い航空券を買い、クアラルンプールに飛んだ。'

>「王の闇」(文春文庫)より引用

この一文が好きです。「小銭にまでさらって」という言い回しがポイントで、本当に現地での試合を観たいという気持ちが伝わってくるように思えます。

おわりに

華やかな内容ではありませんが、ボクシングの魅力が十二分に伝わってくる作品だと思います。

一方で、ジョー・フレイジャーというボクサーから人生の辛い部分を感じることができます。

人生を賭けて、モハメド・アリと闘うジョー・フレイジャー
頂点を極め、そこから降りたジョー・フレイジャー
本作品は、ジョー・フレイジャーという人間の輝かしい時間と沈んだ時間を描いたものなんですね。

彼を、インタビューを通して理解しようとする沢木さんの姿をぜひ読んでいただきたいなと思います。

 

▶ よろしければ、こちらも...

 

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

 

【書評】「クレイになれなかった男(敗れざる者たち)」(沢木耕太郎)を読んでの感想

はじめに

沢木さんが20代の頃に書かれたボクシングに関するノンフィクション作品です。
ボクシングの歴史と裏側、そして魅力を伝える1篇となっています。
同時に、沢木さんのボクシング観も読み取れます。

この作品は、カシアス内藤さんの韓国での試合を取材したものです。
試合の経緯、カシアス内藤さんというボクサーの背景、そして、試合が描かれます。
こちらを縦軸に、ボクシング関係者のボクシング観、試合への思惑が横軸となって作品は構成されています。
1人のボクサーに可能な限り近づいて、何かを理解しようとする若い沢木さんの姿を読むことができます。

目次

全体の感想

本作品からは、勝つことと敗けることに大きな差があることが分かります。
その差は、かんたんには埋まりません。

勝ったものは手にしたものを手放さないようにあらゆる手を尽くします。
敗けたものは勝って取り戻すためにあがく。
その対比が印象的でした。

勝負をするのは、ボクサーですが、その周囲にはボクシング関係者が数多くいます。
彼らの行動は、冷酷な思考に基づいていることが分かります。
その冷酷さも印象に残っています。

カシアス内藤さんに関わった関係者として、エディ・タウンゼントさんがいます。
エディさんはトレーナーとして、カシアス内藤さんと関わっていました。
本編の主題とは少し離れてしまいますが、エディさんのボクシング観も一読の価値があると思います。

キーワード3選

ジョー・メデル

ジョー・メデルのノックアウトシーンがボクシングの最高の瞬間の一つと感じられます。
一瞬の隙を突き、逆転する。試合を決める瞬間を待つ姿は、ものすごく美しく強いように思われます。
沢木さんのボクシング観を形作った試合だと言えます。

金沢知良

ジョー・メデルと対の存在として、金沢知良さんが描写されます。
自分を全て解放してたたかう姿が、ボクシングのもう一つの極限であるように沢木さんは描きます。
そんな瞬間をもてる人間がどれだけいるのか。
この命題への答えが知りたくてボクシングを見つめ、カシアス内藤の試合を追いかけたのではないかと思うのです。

暗さ

本作品の雰囲気は決して明るくありません。
描かれる人物は華やかな世界にいるわけではないのです。
皆、ボクシングの試合を通して先に進もうとしているんですね。
湿っぽくはないのです。でも、明るくはない。
独特の雰囲気を持つノンフィクションになっていると思います。

印象に残った文章

カシアス内藤はまだボクシングをやめていなかった。なぜだろう。

> 「敗れざる者たち」(文春文庫)より引用

この作品の出発点となっている心情の描写だと思います。
率直な疑問が書かれていて、印象的でした。

おわりに

この作品の主題は、”ボクシングをどう捉えるか”ということだと思います。
登場する人物はボクシング観をそれぞれに持っています。
沢木さんのそれとの差異が、作品の深みとなっています。

ボクシングをやめられない人々の姿を描いた作品とも言えます。
やめられない姿を見つめ、そしてどうやったらやめられるのかと沢木さんは問うているように見えます。

カシアス内藤さんを描いた沢木さんの他の作品に、「一瞬の夏」があります。
「クレイになれなかった男」の後の作品になります。
本作品を読んだ後には、ぜひこちらも読んでいただきたいです。

 

▶ よろしければこちらも。

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

 

bookreviewstorage.hatenablog.com

 

bookreviewstorage.hatenablog.com

 

bookreviewstorage.hatenablog.com

 

bookreviewstorage.hatenablog.com

 

【書評】「記憶と資料(像が空をⅢ 勉強はそれからだ)」(沢木耕太郎)を読んでの感想

はじめに

ノンフィクションについての考察が書かれた1篇です。
「少年少女のためのノンフィクション論」と副題がついており、若い人に呼びかける形式で書かれています。
まだノンフィクションを読んだことのない人への読書案内といった雰囲気もあると思います。

考察の題材となっているのは、沢木さんの代表作である「深夜特急」です。
深夜特急」がどのように書かれたかというのを知ることができる作品でもあるんですね。
旅行記の書き方が書かれた1篇としての側面も持ち合わせているとも言えます。

目次

全体の感想

一読後の印象としては、深夜特急を読んだ方向けの1篇であると思いました。
内容に踏み込んだ表現も含まれますから、読んだ後の方が楽しめるんですね。

一歩ひいた雰囲気で、いかに書かれたのかが書かれています。
このような旅行記の方法論を知れるのは貴重であると思います。

深夜特急」の印象が強いのですが、本作品の主題は、ノンフィクションとは?というものです。
端的に語りつくすのは難しいテーマではありますが、沢木さんならではの観点から、ノンフィクションについての考察が書かれています。

キーワード3選

旅とお金

沢木さんが旅の中でつけていた出費の記録について書かれています。
決して、潤沢な資金のない中での旅です。
お金について、記録することは、旅を続ける上で必須の行為であったと思います。
後から、見返した時にまた違った意味を沢木さんは見出し、旅行記としたことが分かります。

時間

深夜特急」は沢木さんが旅を終えた後に書かれた本です。
時間が経った後に旅を思い返しながら、書かれたものだと沢木さんは語っています。
記憶は薄れてしまうんじゃないかと思うのが普通だと思います。
どうやって書くことができたのか、という点がこのエッセイの一つの主題になっています。
ぜひ読んでみていただきたいですね。

書くこと

旅行記を書くことは、もう一度旅をするようなことではないかと沢木さんは書かれています。
旅の途中では、気付けなかったことに気付いたり、新しい知識と旅の情景がつながったりするのだと思います。
沢木さんの書いたという経験が、旅行記を書くことの良さを伝えているように思えました。

印象に残った文章

僕は実際に旅をしてから十年後にもういちど旅をし直したといえるかもしれません。

> 「像が空をⅢ 勉強はそれからだ」(文春文庫)より引用

旅行記を書くことが、旅の再確認になることが伝わってきます。
書くという行為の良さを感じられました。
ノンフィクション作品では、そのことがより顕著にあらわるのかな、とも思いました。

おわりに

深夜特急」がいかに書かれたのかを知れたのは、とても貴重な経験でした。
執筆の技術について書かれたものはあまり目にできないと思います。
読みやすい形で方法論が提示されており、ノンフィクションが好きな方は楽しめるのではないでしょうか。
一方で、ノンフィクション作品とはどんなものかということにも言及されている1篇でもあります。
ノンフィクションに関心がある方はぜひ一度、読んで欲しい作品です。

 

▶ よろしければ、こちらも。

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

bookreviewstorage.hatenablog.com

 

【書評】「インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針」を読んでの感想

はじめに

ソフトウェア開発者向けの心理学の本です。
アプリケーションの画面のデザインの際に活かせる情報が書かれています。
サンプルの画像もアプリケーションの画面が多かったですね。

目次

全体の感想

実際に画面のデザインの際にすぐにつかえそうなものから、抽象的で応用にはひと工夫が必要なものもありました。

各項目が短いページ(1-5ページ程)にまとめられていて、読みやすい本です。
テーマごとにまとめれていますが、どの項目から読んでも大丈夫な構成になっています。
短い時間でも項目1つを読むといった使い方も可能です。

キーワード3選

私が参考にしたいなと思ったのは、以下の3点です。

  • 情報を少なくすること
  • 赤と青を一緒に使うことは避けること
  • 注意力の持続時間は10分が限度であること

情報を少なくすること

脳が一度に処理できる情報はわずかだそうです。
確かに、情報量が多くて理解に苦しむことは多い。
情報を絞ることも大切ですが、必要な情報を段階的に表示することで、
ユーザーが情報を理解できなくなることを避けることができます。
階層的に情報を整理して、一度に表示する情報の量を少なくすることは実践したい工夫です。
一つの画面の前でユーザーが考える時間を作るくらいなら、画面を増やして情報を少しずつ表示するようにするのがよいようです。

赤と青を一緒に使うことは避けること

この組み合わせは刺激が強すぎます。
実際に、本書の例を見て、目がチカチカしました。
これがアプリケーションの画面だとしたら、使いたくないと思います。
忘れないようにします。

注意力の持続時間は10分が限度であること

会議が例に挙げられていました。
自分の報告の時間が10分を超えるような場合には、参加者の注意力が下がるということを認識しておく必要があります。
上手く休憩を入れるなどの工夫が必要だと思います。
可能な限り、報告は10分以内にまとめることが大切ですね。
仕事も10分を目安に小休憩をして、注意力の回復を図りたいと思いました。

おわりに

各項目は、システムの設計の観点からまとめられているので、プログラマーの人にはおすすめです。
人間がどう決断するのか、記憶の特徴についても書かれていて、心理学の本としても面白いと思います。
心理学とデザインはつながっているということを認識しました。
世の中の有名なアプリケーションや、Webサービスにはこういった知見が使われているのだと思います。