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書評のブログ。

【書評】「この国のかたち 五」(司馬遼太郎)を読んでの感想

はじめに

司馬遼太郎さんの歴史評論集。
歴史を中心に据えた、エッセイと思うと良いかもしれないです。
作品を書く中で収集された知見が読みやすく書かれています。

目次

キーワード3選

看羊録

どういう展開なんだろう、と思ってたら最後に回収されていたのが印象的でした。
司馬さんの歴史的な書物への知見の深さに驚かされます。

日本の鉄の歴史を語ったものです。
日本の文明が大陸から来たという捉え方をしていたように思えました。
鉄にまつわる知識がふんだんに散りばめられていて飽きないですね。

人間の魅力

司馬さんが書いた作品の登場人物についての感想みたいなものが綴られています。
坂本竜馬と、大村益次郎高杉晋作のところが面白かったです。
竜馬がゆく、世に棲む日日、花神と読んでたからかもしれないですが。
作品を読むと、登場人物に愛着が湧くんだな、と。

おわりに

文春文庫から6巻出ています。量は多いのですが、どんどん読めます。
一つ一つの作品が、コンパクトで読みやすいので、司馬遼太郎作品がお好きな人におすすめです。